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我慢なので。懐古中年、Goes on!

無職を続ける、好き嫌いの激しい中年が、80’sアニメ、音楽、映画等、趣味を懐古しながら、日々の生活を節約し、我慢を続けて行くブログ。

広島8月6日「星は見ている」です。

 みなさん、こんにちわ。水の心です。

今日は、”全滅した広島一中一年生・父母の手記集”

「星は見ている」です。

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 1945年8月6日、広島市内の中区国泰寺町にある、

旧「広島県立第一中学校」の生徒たち359名(うち1年生は296名)、

渡辺豊市校長、桑田清教頭以下職員15名が原爆で命を落としました。

 

 我が子と引き裂かれた悲しみ、

たった13、4年間しか一緒に居られなかった、我が子との思い出、

失った我が子への深い愛情、深いくやしさ、を集めた父母たちの

あの日から9年後の手記集です。

 

 通称「一中」(いっちゅう)に通っていた生徒たちは、大変利発で賢く、

習字の全国大会で賞をもらい、国会議事堂にも展示されるような、

また将来は、狭き門である航空兵を目指すような、頭脳明晰な子供達ばかりでした。

 

 1945年8月6日、夏休み中でしたが、勤労動員として一中1年生たちは、建物疎開という、火災の延焼を防ぐため計画的に住居を取り壊す作業に、駆り出されていました。そして市内で作業中の生徒達は被曝し、一中の校舎も爆風で倒壊後、火災が発生、中にいた生徒約50名も亡くなります。

 

 爆弾投下を知った親たちは、必死で我が子を探し回ります。

今朝まで元気に登校した我が子が、突然亡くなり、または見るも無残な、ひどい状態で帰宅します。今でも行方がわからず、骨、遺品すら見つからない子もいます。

 

 読んでいて、暗く絶望していくのが、ほとんどの子たち、たとえ外傷が無くても、帰宅後、紫斑が出、粘膜からの出血などの「急性放射線障害」を発症していき、亡くなってしまうのです。

当時は、物資欠乏で薬品も少なく、現代と違って「放射線」に対する知識もありません。

なすすべもなく、子供達の好物のトマトや缶詰を与えてやる位しか、手がありません。日に日に弱っていく子供たちに対しての焦燥感、無力感は、親にとってどれほどつらい物だったでしょうか。

 

 けなげにも、親に対して感謝の言葉を発して、亡くなる子。

苦しさのあまり、殺してくれ、という子。

熱にうなされ、校歌を歌い続ける子。

間に合わず、人づてに聞く、我が子の末期の状態。

みんな親たちの可愛い自慢の子供達ばかりだったのです。

 

 ある母は、近所の子らが成人式の日に参加する中、

息子が生きていたら、大学生になって、タバコを吸ったり、美人の恋人を作っているかも知れない、と部屋で泣きながら亡き息子を想います。

その母の手記の最期のページの言葉です。

「世界平和の捨石になったわが子が犬死になりませんように、

神の御子が申した理想が一日も早く実現しますように、

私は長生きして見届け、あの世への土産にしたいと思うのであります。

こ の 涙 人 に は 見 せ じ 星 祭 る」

 

 その後、1969年4月26日、
広島市内の建物疎開作業中に原爆で死亡した動員学徒(1次分)2,582人に初めて、第61回戦没者叙勲で「勲八等瑞宝章」が贈られることになりました。

らん間に飾ってある昭和44年4月26日、総理大臣佐藤栄作の署名と、日本国天皇の文字と菊の御紋が付いた賞状、勲章の詳しい経緯がわかりました。

 

 日本全国で起きた、非戦闘員をも巻き込む、殺傷効果を高めた爆弾による、絶滅戦略爆撃

既に戦争の趨勢は決していたにもかかわらず、他の意味を持つかのごとく、広島長崎に投下された爆弾。

人類の歴史上、科学史上、初の、非人道的大量殺傷兵器、原子爆弾

 

峠三吉、原爆詩集「序」

ちちをかえせ ははをかえせ
としよりをかえせ
こどもをかえせ
わたしをかえせ わたしにつながる
にんげんをかえせ
にんげんの にんげんのよのあるかぎり
くずれぬへいわを
へいわをかえせ

 

あまりに的確な言葉だと思います。

 

 この本は、初版発行から既に61年が経ち、手記を書かれた方の子孫も、孫、ひ孫に世代交代していると思います。

そして今年も70年目の8月6日が来ます。

悲しみは薄れ、問題は変質し、どんどん違う形になっていくかもしれませんが、ちょっと昔、そんなひどい話があったんだ、という事を少しでも知ってもらって、片隅にでも憶えていてもらえれば、と思います。

 

記事を書いて1年後、実際に一中に行ってみました。合わせてこの記事もどうぞ!

cocoro-hobbies.hatenablog.jp

 それでは、また次の更新まで!