我慢なので。懐古中年、Goes on!

無職を続ける、好き嫌いの激しい中年が、80’sアニメ、音楽、映画等、趣味を懐古しながら、日々の生活を節約し、我慢を続けて行くブログ。

「山だ原始人だ幽霊だ」です。

 みなさん、こんにちは。水の心です。

今日は、学者、探検家、作家、音楽家いくつもの肩書を持つ、西丸震哉氏についてです。

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  東宝製作SF近未来映画、ノストラダムスの大予言(74年)の中で、異常気象、放射能ダウンバーストパプアニューギニア、カムバリズム、食糧危機、昆虫捕食。

勘のいい諸兄なら、もうお気付きだろうと思います。

やはり「西丸震哉」氏が、アドバイザーとして、関わっていました。

 

 当時は1970年代。

高度経済成長が終わり、オカルト終末思想も出てきたこの頃、まだ戦争中の食糧統制に、泣かされた方も多く存命だったので、西丸氏の著作に共感する読者も多かったと思います。

 

 残念な事に、既に蔵書は四散してしまい、表紙の写真も無い状態なのですが、

「さらば文明人 ニューギニア食人種紀行」(1969)

「ネコと魚の出会い―人間の食生態を探る」(1970)

「山だ原始人だ幽霊だ」(1971)

「裏返しのインド」(1983)

の4冊があったと思います。

 

 80年代、西丸氏は、TVやメディアによく出られ、確かセミレギュラー番組もあった様に思います。

また著作で、印象に残るのは、山でのエピソード、食材、幽霊です。

 

例えば、テントの中から、外の熊と目が合った話。

日本の奥地に、お告げをするお婆さんがいた話。

台湾のバスの中、狐の様な顔の女の子に、求婚された話。

 

同じ台湾で、あまりに険しい登山の途中、弱音を吐く同行の高砂族のポーターに「陸軍軍人なら、あきらめるな!」(西丸氏は旧陸軍に在籍し、その高砂族も旧陸軍兵隊経験者)とあんまり好きではなかった軍隊時代だけれど、なんとか発奮させて登頂成功。

 

子猫の時から、水で練った小麦粉ばかり食べさせていたら、嗜好が定着し、成猫になっても、それを食べる話。

ザザ虫は、旨いよ!カミキリムシの幼虫もごちそうだ!昆虫は、いい蛋白源だ!

 

インドでのインカルや、現地の歌を採譜して、学術調査隊みんなで合唱したら、現地の人が驚いた話。

 

ニューギニアのクル病。

 2ちゃんねるの「軍とオカルト」エピソードの元ネタもあります。

ニューギニア奥地で原住民が、夜になったら何やらうるさいから、森に近づかない。

どうしてか?と聞いたら、「ガンバレ、シカリシロ!」等聞こえてくる。

日本語を知らないはずの原住民が、そう言う。

「聞こえる方を探しても、誰もいない。怖いから行かない」

未だに、南方の奥地では、魂になっても日本人が闘い続けている話。

色々な話が思い出されます。

 

 西丸氏は2012年89歳で、永眠されました。

ちょっと前に、色々ググっていたら「西丸震哉記念館」があるのを知りました。

そこのHPは、西丸氏の、一時有名になった、独特な漫画が描かれていて、懐かしさを感じます。

 

 日本は、食糧の大半を輸入に頼らざるを得ず、戦時中にあれだけ飢餓に苦しみ、餓死者まで出たというのに、戦後の政策で、農業生産力を落とし、農業を金儲けの手段にしか使わない。

 

 西丸氏が、あれだけこだわったのが食糧です。

面白おかしく、わかりやすく警鐘を鳴らしたのですが、40年近く経った現在、何も変わらず、更に原発は爆発し、大企業は、利益が出れば、子供の口に入るものでも、ゴミや毒を入れ生産し続けています。

 

 悪政による高齢化に少子化、異常気象で、これからやってくる生産者不足、生育不良、農産物の減少。

確実に、食のカタストロフィが目に見えます。

 

 日本を動かす立場にいる方は、西丸震哉氏の著作を読み、来るべき困難に対する予防をしていただきたい、と私は切に思っています。

 

それでは、次の更新まで!