我慢なので。懐古中年、Goes on!

無職を続ける、好き嫌いの激しい中年が、80’sアニメ、音楽、映画等、趣味を懐古しながら、日々の生活を節約し、我慢を続けて行くブログ。

「スペース1999 ムーンベースアルファからの最後のメッセージ」その2です。

 みなさん、こんにちわ。水の心です。

今日は引き続き「スペース1999 ムーンベースアルファからの最後のメッセージ」その2です。

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その7分の短編映画「Message From Moonbase Alpha」は、ムーンベースアルファのサンドラ・ベネス役のオリジナルキャスト「ジーニア・マートン」氏の一人芝居で始まるのですが、その内容についての解説をしてみます。

 

 画面のホワイトノイズから、途切れ途切れに声が聞こえ、画像が安定すると、年齢を重ねてはいたが、ムーンベースアルファのデータセクション・コーディネーター、サンドラがそこに映っていた。

 

サンドラは地球の人々に語り掛けます。

 

「ムーンベースアルファの隊員達を憶えているか、いないかは、わかりませんが、あれからアルファは、基地の廃棄が避けられない程、生命維持装置の劣化が進みました。

そんな時、月はある太陽系に引き寄せられ、そこには移住可能な一つの惑星がありました。

 

しかしたった6日で、その惑星から通過してしまうため、アルファを捨てて惑星へ移住する、という決断は、かなりの痛みを伴うものでした」


かくして移住計画はほぼ完了。

最後のイーグル宇宙船が、メッセージの録画を行うサンドラを待っています。

 

 「コーニッグ指揮官と隊員達は、未知の「惑星テラ・アルファ」での生活を始めています」

 

 「・・・月の軌道が、移住先の「惑星テラ・アルファ」の引力圏内に再度入るには、今から25年かかると計算されました。

なにか確信があるわけでもなく、移住の最終決定への決め手も、全くありませんでした」


しかしサンドラは、一つだけ確信していました。

「ムーンベースアルファは、もういらない」と

 

廃棄されるアルファですが、予測不能な危険に満ちた宇宙からの、安全な避難場所として、唯一のよりどころでした。

そこは彼らの家であり、いくつもの悲しみや喜びを見続けてきた、証人でした。

 

このメッセージを録画する理由は、

隊員たちが気が付いた事。

彼らに起きた事。

しなかった事。

して来た事。

事実。

彼らが生きてきた事。

それらを伝える為、とサンドラは説明します。


「人類」として宇宙に影響を与えた事。

アルファの旅立ちは無目的だったわけじゃない、と話します。


「バーグマン教授、ポール、マイケル、ルーク、アンナが、人々から忘れ去られる事は絶対にない。

再会への希望、そしてアルファは(皆の心から)決して消え去らない」と語り掛けます。

 

「私達は、あなたを決して忘れません」

 

彼女は地球にさよならを告げ、メッセージを受け取る人に、一つの願いを込め録画を終了します。

 

「私達を忘れないで!」

 

 アルファのコンピューターは、そのメッセージが、複雑な時間を旅し、遠い宇宙から憧れの目的地、地球へと到達させる為、隊員のマヤが作った装置でデータを「暗号化」し、送信します。

 

 そして遂に、サンドラはアルファの生命維持装置をダウンさせ、メッセージの送信終了によって、この短編映画は終了します。

 

 ここで、ある事に熱心なファンは気が付きます。

ドラマ第1話の伏線を綺麗に回収した事を・・・。

 

実は、サンドラが送信したこの「メッセージ」こそが、

1話で月が地球から「ブレイクアウェイ」する前に、地球が受け取っていた

「惑星メタ」(=惑星テラ・アルファ)からの未知の信号(暗号化されていた為)だった事が判明します。

 

 コーニッグ指揮官の本来の任務は、発見された未知の地球型「惑星メタ」への有人探査の実施でした。

設定では、1987年に世界大戦が勃発、更に宗教も絡み、人類は滅亡の危機に陥ったとあり、それを受けての移住計画が元々あったと思われます。

 

結果この短編映画で、ムーンベースアルファは「惑星メタへの有人探査(移住)計画」を完了し、地球に信号を送信した事になります。

 

 ここから海外版wikiの解説です。

1999年8月29日撮影の「ムーンベースアルファからの最後のメッセージ」は、ファンが作った短編映画で、その脚本は当時の脚本家「ジョニー・バーン」が書きました。

 

 個人住宅の中に作られた、ムーンベース指令室内のセットのレプリカは、驚くほど良く出来ており、コーニッグ指揮官が使っていた、実物の中央司令席を使用し、サンドラ役のジーニア・マートン氏は、ドラマ第2シーズンの実物衣装を着用しています。

 

 その短編映画は、ドラマ第1話が起きたとされる1999年の9月13日に、カリフォルニア州ロスアンジェルスの「スペース1999 ブレイクアウェイ ファン大会」で初上映されました。

 

 内容は、ドラマの著作権を所有するカールトン・メディア・インターナショナルの許可を得、惑星テラ・アルファへの隊員たちの移住や、廃棄されるムーンベースアルファの説明の為に、TVシリーズ中7つのエピソードの映像を使用。

 

それらの映像は、以前未使用だったシリーズ第2期のタイトルシークエンスや、最後の敵が使用した、重力の混乱による影響で、未知の太陽系に放り込まれてしまった月のシーンを使っています。

 

隊員サンドラ・ベネスの活動の回想も、12のエピソードから短いシーンが抜粋編集され出て来ます。

 

 生命維持装置の劣化や機能低下による、ムーンベースからの完全な退去は、ドラマ本編中では決して使われなかった手法でした。

 

 サンドラは、このメッセージの中で、コーニッグ指揮官とマヤが、アルファが未知の太陽系に誘引され(移住した)のは、ドラマ第1話の「ブレイクアウェイ」から25年後の出来事だ、と話しています。

 

 この「Message From~」は、SFTVドラマ「宇宙大作戦」(StarTrek)が、1970年代後半映画化され、再ヒットしたのと同様に、脚本家「ジョニー・バーン」と「クリストファー・ペンフォールド」が、スペース1999を映画シリーズとして復活させる為に作られました。


初映画化の際には、TVシリーズ終了数年後のストーリーで、重厚に再設計したムーンベースアルファが特色になるはずでした。

 

が結局計画は失敗、頓挫して今に至ります。

 

ですが2012年2月ITV STUDIO AMERICAとHDFILMSが、スペース1999をリメイクし、スペース2099の名前で製作する意向であることを正式に発表しました。(現在まだ進展状況は不明の様です)

 

今回のこの「Message From~」は、そのストーリーもかなりのものですが、ジーニア・マートン氏の演技も迫真。非常に情感タップリに、望郷の念を伝えます。今でもグッと当時のファンの心を惹きつけます。

 

 今回調べていると、スペース1999は、世界中にかなり根強く大規模なファンが付いており、また当時出演した俳優にも大きな影響を与え、大事にされている作品なのがわかりました。

スペース2099も当然期待ですが「Message From~」未見の方がいれば、こちらもまずは観て欲しい、と思います。

それでは、次の更新まで!